LaTeXの基礎

基本的な文書と数式入力法についてまとめます。高校レベルの数式の大部分が作成できるようになるはずです。

文字の出力

\documentclass[a4paper]{jsarticle}

と初めにかき、記述したい文書・数式は次の場所に書きます。

\documentclass[a4paper]{jsarticle}
\begin{document}
% ここに文章や数式を入力する
\end{document} 

例えば 「こんにちは」と出力するには

\documentclass[a4paper]{jsarticle}
\begin{document}
こんにちは 
\end{document} 

とします。

以下いつくかの数式の利用には

\usepackage{amsmath}
\usepackage{amssymb}

が必要なことがあります。これは\documentclassの下の行の位置に宣言します。

\documentclass[a4paper]{jsarticle}
\usepackage{amsmath}
\usepackage{amssymb}
\begin{document}
こんにちは 
\end{document} 

数式の入力

数式は、数式モードにしてから使用します。数式モードには2種類あります。

  • テキストスタイル (通常の文章と一緒に用いる形式)
  • ディスプレイスタイル (1行分のスペースを確保する形式)

1行に数式と通常の文章をかくならば、テキストスタイル。 1行すべて数式にする場合は、ディスプレイスタイルとするのが基本です。 これらのスタイルは、1行スペースを確保するかどうかという違いだけでなく、 表示される数式自体も変化することがあります。

テキストスタイルの数式入力

 $数式$ あるいは \(数式\) とします。

\begin{document}
$x^2=1$であれば$x=\pm1$となります。
\end{document} 

実行結果. $x^2=1$であれば $x=\pm1$ となります。

ディスプレイスタイルの数式入力

 \[数式\] あるいは $$数式$$ とします。

\begin{document}
\[x^2=1\]であれば\[x=\pm1\]となります。
\end{document} 

実行結果.

\[x^2=1\]であれば\[x=\pm1\]となります。

注意点

\[ \int_{0}^{1} x dx  = \frac{1}{2}\]

実行結果. \[ \int_{0}^{1} x dx = \frac{1}{2} \]

これをテキストスタイルで書き直すと

$ \int_{0}^{1} x dx  = \frac{1}{2}$ 

実行結果. $ \int_{0}^{1} x dx = \frac{1}{2} $

となって縮んだ表示になります。このようなことはシグマ記号や分数の中でも起きます。

1行の文章の中でディスプレイスタイルを用いるには

\displaystyle

を使用します。

文章中でも $\displaystyle \int_{0}^{1} x dx  = \frac{1}{2}$ 大きく表示!

実行結果.

文章中でも $\displaystyle \int_{0}^{1} x dx = \frac{1}{2}$ 大きく表示!

基本的な数式

x^{a} $x^{a}$
a_{n} $a_{n}$
\frac{a}{b} $\displaystyle \frac{a}{b}$
\sqrt x $\sqrt x$
\sqrt[3] x $\sqrt[3] x$
\sum_{k=1}^{n} a_k $\displaystyle \sum_{k=1}^{n} a_k$
\prod_{k=1}^{n} a_k $\displaystyle \prod_{k=1}^{n} a_k$
\int_{0}^{1} f(x) dx $\displaystyle \int_{0}^1 f(x) dx$
\sin x $\sin x$
\cos x $\cos x$
\tan x $\tan x$
\sinh x $\sinh x$
\cosh x $\cosh x$
\tanh x $\tanh x$
\log x $\log x$
\exp x $\exp x$
\binom{a}{b} $\displaystyle \binom{a}{b}$

演算子

+,-,* はそのまま使用できます。

\cdot $\cdot$
\times $\times$
\div $\div$
\circ $\circ$
\cap $\cap$
\cup $\cup$
\pm $\pm$
\mp $\mp$

等号・不等号関連

「=」と「≤」と「≥」は通常使用が可能です。

\le $\le$
\ge $\ge$
\equiv $\equiv$
\neq $\neq$
\sim $\sim$

「\not」を付けることで否定系の記号をつくることもできます。

例1.

$a \not = b$

実行結果. $a \not = b$

例2.

$a \not \equiv b$

実行結果. $a \not \equiv b$

例3.

$a \not \in b$

実行結果. $a \not \in b$

極限

\[\lim_{n\to \infty} \frac{1}{n} = 0 \]

実行結果.

\[\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} = 0 \]

集合

\mathbb{N} $\mathbb{N}$
\mathbb{Z} $\mathbb{Z}$
\mathbb{R} $\mathbb{R}$
\mathbb{C} $\mathbb{C}$

集合の縦棒は\midを用いると前後にスペースが設けられます。

例.

\[ A = \{x \in \mathbb{R} \mid f(x)=0 \} \]
\[ A = \{x \in \mathbb{R} | f(x)=0 \} \]

実行結果.

\[ A = \{x \in \mathbb{R} \mid f(x)=0 \} \] \[ A = \{x \in \mathbb{R} | f(x)=0 \} \]

縦棒を長くしたいときは、\middle を縦棒の前に挿入します。

例.

\[ A = \left\{x \in \mathbb{R} \;\middle|\; \frac{f(x)}{g(x)}>1 \right\} \]

実行結果.

\[ A = \left\{x \in \mathbb{R} \;\middle|\; \frac{f(x)}{g(x)}>1 \right\} \]

\;は空白調整で、\left \{ と \right\} はカッコのサイズ自動調整時に用いるものです。

部分集合

例.

\[A \subset B\]

実行結果.

\[A \subset B\]

例.

\[A \supset B\]

実行結果.

\[A \supset B\]

集合に含まれる元

例.

\[a \in  A\]

実行結果.

\[a \in A\]

例.

\[A \ni  a\]

実行結果.

\[A \ni a\]

ベクトル

例.

\[\vec{a}\]

実行結果.

\[\vec{a}\]

\vecは長さが足りないことがあります。

例.

\[\vec{AB}\]

実行結果.

\[\vec{AB}\]

長さが欲しいときは\overrightarrowを用います。

例.

\[\overrightarrow{AB}\]

実行結果.

\[\overrightarrow{AB}\]

ギリシャ文字

ギリシャ文字は数式モードで使用します。

以下は良く用いられるギリシャ文字の例です(注:網羅してません.)

\pi $\pi$
\theta $\theta$
\alpha $\alpha$
\beta $\beta$
\gamma $\gamma$
\delta $\delta$
\varepsilon $\varepsilon$
\varphi $\varphi$
\zeta $\zeta$
\lambda $\lambda$
\mu $\mu$
\omega $\omega$
\rho $\rho$
\sigma $\sigma$
\tau $\tau$
\eta $\eta$
\psi $\psi$
\nu $\nu$
\chi $\chi$
\xi $\xi$

大文字は最初の文字を大文字にします。

例.

\Pi,\Lambda
実行結果. $\Pi,\Lambda$

数式間の余白調整

\, \quad の 3/18 倍
\; \quad の 5/18 倍
\quad \quad の 1倍
\qquad \quad の 2倍
\! \, の -1倍 (つまりスペース削除)

例.

$a\,b\;c\quad d \qquad e$ 

実行結果. $a\,b\;c\quad d \qquad e$

通常の文章中の半角空白は、何文字入れても1文字分しか反映されません。 数式中の半角は1つも反映されません。

例1.

aa a  a        a 

実行結果. aa a a a

例2.

$aa a  a        a$ 

実行結果. $aa a a a$

¥半角空白 とすると個数分反映されます。

例2.

$aa\ a\ \ a\ \ \ \ \ \ \ \ a$ 

実行結果. $aa\ a\ \ a\ \ \ \ \ \ \ \ a$

改行とインデント

最初 document 開始時に「こんにちは」などと文章を入力すると、自動的にインデントされます。 これを回避するには、

\noindent
をインデントされる個所に挿入します。

改行は「 \\ 」を挿入します。

おはよう\\こんにちは 

実行結果.
おはよう
こんにちは

あるいは、何もかかれていない空の行を途中にいれて、
おはよう
                    
こんにちは 

実行結果.
おはよう
  こんにちは

としても改行されますが、この場合は、インデントも自動的に入ります。

サイズが自動調整されるカッコ

\[\sin (\frac{x}{2}) \]

実行結果.

\[\sin (\frac{x}{2}) \]

上の結果ではカッコが小さい気がします。 このような場合、左側のカッコに「\left」をつけ、右側のカッコに「\right」をつけます。

例1.

\[\sin \left( \frac{x}{2} \right) \]

実行結果.

\[\sin \left( \frac{x}{2} \right) \]

例2.

\[ \left[ \frac{x^2}{2} \right]_0^1 \]

実行結果.

\[ \left[ \frac{x^2}{2} \right]_0^1 \]

タイトル

タイトルを入れるには

\documentclass[a4paper]{jsarticle}
\title{はじめてのLaTex}
\begin{document}
\maketitle
\end{document} 

とします。title だけではだめで、maketitle を document 内に書く必要があります。 また「著者、日付」などもつけられます。

\documentclass[a4paper]{jsarticle}
\title{はじめてのLaTex}
\date{2050/4/1}
\author{Root One}
\begin{document}
\maketitle
こんにちは
\end{document} 

セクション

セクションを設けるには「section」を用います。

\section{ガロア理論}

ただし、このようにすると自動的に番号づけされます。これを回避するには

\section*{ガロア理論}

のように「アスタリスク」をつけます。

ページ余白の調整

\documentclassの下に

\usepackage[left=1cm,top=1cm,right=1cm,bottom=3cm]{geometry}

として、ページ余白の設定が可能です。