基本的な使い方
四則や累乗の計算、代入操作などの基礎についてまとめます。
四則演算と実行
四則演算は次の通りです。かけ算記号の省略はできません。
四則演算子 | 意味 |
+ | たし算 |
- | 引き算 |
* | かけ算 |
/ | 割り算 |
実行は、「Shift + Enter」 で行います。
1+2;
実行結果. 3
一つ前の実行結果は、「%」を用います。今、1+2 を計算しましたが、この後、
%+3;
と入力して、「Shift + Enter」を押して実行すると
6という結果が得られます。 一般には、実行結果の左側にある(%o1)などを入力すると、その結果が利用できます。
累乗
累乗は「^」で表現します。a^b ならば、a の b 乗を意味します。
3^2;
実行結果.
9
定数の定義
コロン「:」を用いて定数を定義します。
a:2;
これで a が 2 に設定されました。この次に 例えば a + 1 とすると
a+1;
実行結果. 3
となります。
関数の定義
コロンとイコール「:=」を用いて関数を定義します。
f(x):=x+2;
これで f(x)=x+2 となります。 この定義の後で f(3) を実行すると5が得られます。
f(3);
実行結果. 5
小数の近似結果
普通に 1/2+1/3 を行うと
1/2+1/3;
実行結果.
$\displaystyle{\frac{5}{6}}$
のように分数の形で結果が得られます。この小数による近似結果を得たいときは、 float あるいは bfloat を用います。bfloat を用いると桁指定ができます。
float(1/2+1/3);
実行結果. 0.8333333333333334
bfloat の桁指定はfpprecの値を定めます。
fpprec:3;
を実行した後で
bfloat(1/7);
とすると
実行結果. 1.43b-1が得られます。この数値は \[ 1.43b-1 = 1.43 \times 10^{-1} \] を意味します。つまり、bの次の数値は10の指数部分になります。もう一つ例をあげます。
bfloat(5!);
実行結果. 1.2b2ここで、b2の2は10の指数部分なので \[ 1.2b2 = 1.2 \times 10^2 \] という意味になります。つまり、5!=120 が得られたことになります。
基本的な定数
定義せずに使用することができる定数として円周率、ネイピア数、虚数単位などがあります。 これらは次のように「%」を付けて使用します。
定数 | 意味 |
%pi | 円周率 |
%e | ネイピア数 |
%i | 虚数単位 |
float(%pi);
実行結果. 3.141592653589793
初等関数
三角関数や指数関数などの初等関数から、非常に高度な関数まで多様な関数が使用できます。
関数 | 読み |
sin(x) | サイン |
cos(x) | コサイン |
tan(x) | タンジェント |
sinh(x) | ハイパボリックサイン |
cosh(x) | ハイパボリックコサイン |
tanh(x) | ハイパボリックタンジェント |
exp(x) | 指数関数 |
log(x) | 対数関数 |
sin(1.0)+log(2.0);
実行結果. 1.534618165367842
和の計算
\[\sum_{n=1}^5 n^2 =1^2 +2^2 +3^2+4^2+5^2\] は次のように計算できます。
sum(n^2,n,1,5);
実行結果. 55
sum(和を取る数列,和を取る変数の指定,どこから和を取るか,どこまで和を取るか) という使い方になります。関数列でも使用できます。
Note. 積は product になります。使用方法は同じです。
ヘルプの参照方法
関数についてよくわからないときは、
? 関数名
としてその関数のヘルプを見ることができます。